人のためのメイクって?

人の為のメイクセラピーは、癒やしのメイクともいわれ、寄り添って健康や精神状態に考慮しながら化粧することで、気分が晴れて元気になり、生きる意欲をとり戻すきっかけになると言われています。 20代の頃、仕事で独居老人を訪問したとき、数人のおばあ様がおしゃれして、化粧までして迎えてくださいました。 それは私にとって嬉しく、驚きでもありました。この出会いが動機となり、10年前から老人ホームや障がい者施設などでボランティア活動をしています。

最高齢はメモを片手に「お肌にいいクリームは?」「眉はどう描くときれいに見える?」と、まだまだ美しくなりたい104歳の女性。 他にも順番がくるのを我慢して待ち、化粧が終わると、言葉はなくても極上の笑顔をしてくれる女の子、夜の巡回で男性スタッフに素顔を見せるのは申し訳ないので寝化粧をしたいけど、 お肌に悪いのよねと悩む90代の大和撫子さん。

男性にも、顔と手のマッサージをします、屁理屈ばかり言っていたのに、初体験の顔のマッサージで心穏やかになり、なんと「俺、冥土の土産にするよ」とまで言ってくださいました。 いつも実感するのは、人は人の温もりで癒やされ、女性は永遠にきれいでいたいと思っているということです。

月刊「新松戸」
リレーエッセイ2011年10月号No,388より
イリス色彩研究所 代表 郡司 美千子